どんなサービス?
◇通所サービスとは、通所介護施設に利用者が出向いてサービスを利用します。
通所サービスには、「通所介護(デイサービス)」と「通所リハビリテーション(デイケア)」があります。
《デイサービス》
入浴や食事の介助といった身の回りの世話を基本としたサービスで、生活支援が必要な人に向いているサービスです。機能訓練やレクリエーションなどが受けられる施設もあります。
《デイケア》
入浴や食事の介助も受けられますが、主治医の指導のもと理学療法士や作業療法士などによるリハビリやレクリエーションなどの機能回復を目的としたサービスです。
デイサービスの利用方法
◇デイサービスを利用するためには、まず担当のケアマネジャーに相談します。ケアマネジャーとの相談でデイサービスの利用が決定したら、利用したい事業所をいくつかピックアップします。事業所を選ぶ際には、立地や施設・職員の雰囲気、サービス内容、契約などを、しっかりと比較することが大切です。その後、ピックアップした事業所に見学にいき、最終的に利用する施設を決定します。
施設を決めたあとは、利用したいサービスの内容や利用頻度を検討し、ケアマネジャーと共にケアプランを作成します。納得のいくケアプランが完成したら、サービス提供事業者と契約します。契約が完了すれば、サービスの利用を開始することができます。
老人ホームとは異なり利用日に自宅から日帰りで通うことになります。送迎車で移動するため、利用者の家族が送迎をする必要はありませんそのため、長く暮らした家から離れたくないという高齢者の気持ちを尊重することができます。また、介護者が自由に使える時間を確保することができます。介護疲れやストレスが大きな問題となっている今、こうした介護から一時的に離れることができるサービスは、介護者、被介護者共に重宝するサービスであるといえます。
受けれるサービス
◇食事や入浴、健康状態の確認、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを受けることができます。それぞれのサービスがどういった内容で提供されるかは、各事業者によっても異なります。
その中でもレクリエーションは、各施設の特色がよく出るサービスです。囲碁や将棋といった頭を使うものや、俳句や絵といった創造力が必要なもの、椅子取りゲームやボールを使った遊びといった身体を動かすものなど、その種類はさまざまです。また、散歩や遠足、買い物など積極的に外に出る施設もあります。各施設のレクリエーションが利用者の嗜好と合うか事前に把握できるよう、デイサービスを利用する前は見学をすることが大切です。
かかる費用ってどれくらい?
◇デイサービスを利用する場合は、介護保険が適用されます。ただし、介護保険のサービスを受けるには、利用者が要介護認定を受ける必要があります(関連記事:「介護認定の申請について」)介護保険の対象者は自己負担額1割で介護サービスを受けることができます。ただし、一定の所得がある場合には、自己負担額は2割となります。
デイサービスを利用する際にかかる費用は、利用者の要介護度や利用する時間などによっても変わります。
《要支援の場合》
要支援1・2の方が受ける通所介護(デイサービス)を、介護予防通所介護と呼びます。内容は、要介護者が受けるデイサービスと大差はありません。介護予防通所介護は、基本的に月額制となっています。途中で要支援・要介護の区分が変更された場合や、事業所が変更となった場合、契約を解除した場合などは、日割りで費用が計算されます。
介護予防通所介護にかかる費用の目安は、要支援1の場合で1ヵ月1,647円、要支援2の場合で1ヵ月3,377円となります。このほか、運動機能向上や口腔機能向上、栄養改善といったメニューを利用する場合には、別途費用が加算されます。
《要介護の場合》
要介護の場合、利用者の要介護度や利用する時間によって1回の利用料金が変わります。要介護度が低いほど、また利用時間が短いほど費用は安くなります。ただし、これらの費用は各施設によって異なります。以下で、あくまでも目安の費用例をご紹介します。
【要介護1の場合】
3時間以上5時間未満の利用で1回400円~450円程度かかります。
5時間以上7時間未満の利用で1回600円~650円程度。
7時間以上9時間未満の利用で1回700円~750円程度となります。
【要介護2の場合】
3時間以上5時間未満の利用で1回450円~500円程度。
5時間以上7時間未満の利用で1回700円~750円程度。
7時間以上9時間未満の利用で1回800円~850円程度となります。
【要介護3の場合】
3時間以上5時間未満の利用で1回500円~550円程度。
5時間以上7時間未満の利用で1回800円~850円程度。
7時間以上9時間未満の利用で1回900円~1,000円程度となります。
【要介護4の場合】
3時間以上5時間未満の利用で1回550円~600円程度。
5時間以上7時間未満の利用で1回900円~1,000円程度。
7時間以上9時間未満の利用で1回1,000円~1,200円程度となります。
【要介護5の場合】
3時間以上5時間未満の利用で1回600円~700円程度。
5時間以上7時間未満の利用で1回1,000円~1,200円程度。
7時間以上9時間未満の利用で1回1,100円~1,300円程度となります。
◇こうした基本的な料金に加え、入浴や口腔機能向上、栄養改善、若年性認知症ケアといった特別なメニューを行う場合には、別途費用がかかります。
また、家族送迎を希望の要介護者の方は、47円の減になります。
デイサービスのメリット
◇心身ともに健康維持や向上がはかれる
デイサービスでは、生活機能訓練や口腔機能訓練だけでなく健康チェックなども行っており、健康維持や向上に役立ちます。また、自宅から出て人と触れ合うことで「ひきこもり」を防ぐことができ、孤立感を解消させ精神的な安定を与えることもできます。ですから、心身の健康維持や向上をはかれる点が、デイサービスの魅力の1つです。
◇家族の負担を減らせる
デイサービスを利用すると、日中などの利用時間の間は、家族は介護から解放されるため、介護にかかる身体的、精神的な負担を減らすことができます。また、自分の時間が確保できるので精神的にも余裕が生まれ流ので「介護ノイローゼ」などをを防ぐこともできます。
◇楽しみや生きがいができる
心身ともに健康でいるには、「楽しみ」や「生きがい」は欠かせません。デイサービスでは、機能訓練としてさまざまなレクリエーションや運動が行われ、趣味活動や娯楽を楽しむこともできます。その内容は各事業所にもよりますが、それらを通して「楽しみ」や「生きがい」を見つけることができ、生活に活力が生まれます。
◇お風呂に安心して入れる
「自宅の浴室は段差が多く滑りやすいため、安心して入浴できない……」介助に当たる家族も「腰を痛めてしまった…」とか、本人も気を使ってしまうなどという高齢者は多くいます。
デイサービスでは、介護スタッフによる入浴サービスが提供され、その方の身体状況に合わせた入浴に対応しているため、安心して気持ちよくゆったりとした気持ち良く入浴することができます。
デイサービスのスタッフの体制は?
◇デイサービスの事業所におけるスタッフ
《通所介護》
・管理者:1名(兼務可)
・生活相談員(社会福祉士等):1人以上
・看護職員(看護師・准看護師):1名以上(提供時間帯を通じて専従する必要 はなく、訪問看護
ステーション等との連携も可能)
・介護職員:利用者数が15人を超える場合は1人以上、利用者が15人を超える場合は利用者が5人
または端数を増やすごとに追加配置
・機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あんまマッサ
ージ指圧師):1人以上
※生活相談員または介護職員のうち1人以上は常勤になっています。
※定員10名以下の地域密着型通所介護事業所の場合は、看護職員または介護職員のいずれか1名が在籍しています。
《通所リハビリ》
・医師:1人以上
・機能訓練指導員・看護職員・介護職員:利用者10人に対して1人以上
デイサービスの一日の流れ
◇デイサービスを1日利用した場合のスケジュールです。
各サービス事業所ごと違いますので、大体の目安になります。
《1日利用した場合》
〈送迎時間〉
9:30 施設到着
健康チェック
10:00 機能訓練
入浴
レクリエーション
12:00 昼食、
口腔ケア
13:00 趣味活動
入浴
15:00 おやつ
15:30 機能訓練
レクリエーション
16:30 帰宅
〈送迎時間〉
リクレーションってどんなことをするの?
◇レクレーションも各デイサービス事業所によって様々な活動内容があります。詳細はケアマネージャーさんや、デイサービス事業所に直接たずねるとご案内していただけますよ。
例として、全国のデイサービスで実際にあるものをいくつかあげていますので、参考にしてくださいね。
《アクティブ系》
・体操
・運動会
・カラオケ
・ダンス
・農作業
・体を使った各種ゲーム
《創作系》
・切り絵、貼り絵、折り紙、
・塗り絵、絵画、書道
・手芸、編み物
・調理
・フラワーアレンジメント
《頭脳系》
・ナンプレ、クロスワード、間違い探しなどの脳トレ
・囲碁、麻雀、将棋
・パチンコ、カジノ
・パズル
・パソコン、インターネットゲーム
《外出系》
・買い物
・ランチ
・お花見、紅葉、散歩
・陶芸
・日帰り旅行
・他にも、癒し効果やふれあいを目的にアニマルセラピーや、ミニ旅行、ネイルなど色々な取り組みをしているデイサービスがあります。
《今回はデイサービスとは?をご案内しました》
本人と家族の希望に合ったごデイサービスを上手く利用することで、双方が様々な身体的負担を軽減できたり、心身の健康維持や向上を楽しみながら利用できるのがデイサービスです。
また、生活に時間のメリハリが生まれることで、生き生きとした毎日を送ることが出来るようになったり、交友関係の輪が広がったりと、新しい、楽しい世界が広がるはずです。
またCareSpace(ケアスペース )でも、介護に関することなど何でも無料相談をお受けいたしております。〈お問い合わせ➿0120-005-115 9:00~17:30〉までお気軽にお問い合わせください。